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◆プロパン産業新聞 2008年2月19日・第2394号 |
提言 [3] |
「原料費調整システム」 消費者の理解がカギ 前回までは、元売りサイドの“台所事情”を中心に、高値水準で推移しているLPガスの輸入価格(CP)について分析してきたが、元売り各社が特約店サイドに導入を奨励してきた、「原料費調整システム」の採用による小売料金システムの進捗状況はどうなっているのか、一部先進事業者に聞いてみた。 その事業者によると、消費者には手紙でお願いしたが、概ね理解してもらっているとし、「これから業務用や工業用のユーザーにも採用していく」としている。 「原料費調整システム」の考え方は、もともと、公益事業である都市ガスや電力業界で採用されているもので、料金の設定や変更については認可料金のため自由にできないことから、四半期ごとの原料費の上昇、下降に対応したシステムとして考えられた。 都市ガスや電力業界が採用している原料費調整制度は、予め設定した基準原料価格と、四半期ごとの実績値を平均原料価格として算定し、その変動分を、6カ月後の四半期に適用するという事後調整型で、算定の根拠はCIFである。都市ガスはほとんどがLNG(液化天然ガス)に転換しており、LPガスのCPほど、短期間に原料費が大きく上下することがないため、このような6カ月後という調整期間でも対応できる。 しかし、LPガスのCPは毎月変動し、しかもその振幅度が大きい。とても6カ月といったタームでの調整では、仕入コストの改善に時間がかかり、その間の負担増に経営が押し潰されてしまう。 そこで、LPガス業界に適したシステムの導入に向け、制度の研究が進められ、よりスピーディな料金システムが採用されつつある。例えば、「CP連動型」の変動率タイプと変動額タイプがそれだ。……(詳細はプロパン産業新聞2008年2月19日付で) |
◆プロパン産業新聞 2008年2月5日・第2392号 |
提言 [2] |
「CP高値」さらに響く 体質強化迫られる元売 LPGの輸入価格が未曽有の高値で推移しているなか、流通段階の卸・小売業界よりも、台所事情が苦しいと見られているのが、元売り各社である。10年前は20社を数えた元売りも、今年は三井液化ガスと丸紅ガスエナジー、昭和シェル石油と住友商事の2グループの統合で、ついに10グループに集約される。一昨年、出光ガスアンドライフと三菱商事LPGユニット、三菱液化ガスの3社事業統合で、アストモスエネルギーが誕生したが、その後も上流部門での統合・集約化が劇的に進んでいる。 サウジCPの値上げが昨年10月から今年1月までの4カ月間連騰し、業界ではCP値上がり分の価格転嫁が大きな負担となったが、この間、元売りは卸価格をCPにリンクして値上げする、新しいフォーミュラの導入に踏み切ったため、一部では「元売りの価格改定に対する姿勢は、これまでになく強気だ」という声が聞かれた。 CP値上がり分の転嫁は、前月対比の上昇分を全量即時転嫁する元売りもあれば、2分の1とか3分の1を転嫁する、など各社の仕組みの違いはあるが、結果的にはCPが上がった分に為替レートや輸入タンカーのバンカーなどを計算して実施している。 だが、元売り業界の本音は、このCP高騰分の価格転嫁以前に、現状の仕切価格水準の是正を喫緊の課題としていた。CP高騰以前の昨年春から、アストモスエネルギーは元売り業界の先陣を切って、特約店に価格是正の要請を行っている。その目的は、元売りが直面する経営体質の改善と強化が理由だ。しかし、昨年10月以降、CPが史上最高値を4カ月連続で更新するという事態が重なり、本来の「安定供給」のための経営強化を目的にした価格是正の部分が見えにくくなっている。……(詳細はプロパン産業新聞2008年2月5日付で) |
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