TOPページへ⇒
ニュースのページへ⇒
◆プロパン産業新聞 2012年1月1日・第2596号
LPガスの“炎”は絶やさない/仙台プロパン、大震災教訓に再出発
完成した新充填所。太陽光発電やエネファーム、発電機等、災害への対応には万全を期した
 平成23年3月11日14時46分、宮城県牡鹿半島の東南東沖の海底を震源として発生した東日本大震災は、日本における観測史上最大の規模、マグニチュード9・0を記録。震源域は岩手県沖から茨城県沖まで広範囲に及び、とくに地震による大津波は波高10b以上、最大遡上高40・5bに上り、東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に壊滅的な被害をもたらし、多くのLPガス事業者が被災した。被害が甚大だった岩手、宮城、福島県では、原発事故による避難も含め、27カ所の充填所、279カ所の販売事業所が被災。15万8121戸のLPガス消費者が被災し、多くの尊い命が犠牲になった。
 しかし、立ち止まってばかりはいられない。震災から約9カ月が経過し、徐々にLPガス充填所の再建を終え、業務開始したという声が聞こえ始めた。11月には、宮城県岩沼市のワタヒョウ岩沼LPガス充填所、三宝物産岩沼LPGステーション、気仙沼市のカネダイ大谷LPガス充填所や、岩手県大船渡市の東海プロパン大船渡充填所等が次々再開している。
 宮城県多賀城市に本社を置く仙台プロパン(片平浩和社長)も、津波により本社機能が壊滅。充填所も稼動不能に陥り、事業継続が危ぶまれた事業者の一つだ。苦難を乗り越え、12月に充填所を再開。来年2月には新社屋において業務を再開するという。
(詳細はプロパン産業新聞2012年1月1日付で)
≪新春特別鼎談≫ 「供給事業」から「サービス産業」へ 暮らしを売る企業体へ改革
 東日本大震災後のエネルギー利用構造のなかに、LPガスはいかなる役割を示せるのか―。
 その回答のひとつが、エルピーガス協会が策定した「福島宣言」だが、もうひとつ、重視すべき視点がある。それは「PR活動」の具体化だ。3・11を経て変化したとされる人の価値観。だが実際には、変化の途上と言ったほうが正しい。見直しが決められたエネルギー基本計画にも同じ理屈が重なる。新計画では原発依存度を低下させ、エネルギーベストミックスが推進されるという。しかし、LPガスの立ち位置は定かではない。これを明確化するためにもロビー活動の充実が求められるが、その機運はやや低調だ。こうした現状を打開する策はないか。そんなテーマで昨年12月、業界内外から3氏を招き、都内で鼎談を企画した。業界は何を目指し、何を訴えていくべきか。LPガスの発信力を問う。
(2012年1月1日付で)
≪新春インタビュー≫ 原子力安全・保安院 液化石油ガス保安課 福田敦史課長に聞く
保安意識高め「事故ゼロ」へ


「保安は直接利益につながりにくいと思われがちだが、経営の問題として浸透させていくことが必要」と話す福田課長
 「プロである販売事業者に起因する事故はゼロにできる」とLPガス事業者への期待を話す原子力安全・保安院液化石油ガス保安課の福田敦史課長。安全・安心に向けたLPガス業界の保安確保への取り組みを評価しつつ、「活動目標に対して具体的に、どこまで成果をあげたかをフォローすることが、より実効性をあげる」と指摘する。最近の事故分析、法令順守の観点、さらに東日本大震災を踏まえた保安行政の今後の考え方を聞いた。
(詳細はプロパン産業新聞2012年1月1日付で)
≪新春インタビュー≫ 資源エネルギー庁 資源・燃料部石油流通課 小島暢夫企画官に聞く
災害時の初動対応力 強化へ
「もし次に震災があった時にLPガスを備えていて良かったと言われるよう、行政もしっかり支援していきたい」と話す小島企画官
 “災害に強い、分散型エネルギー”というのがLPガスの代名詞だ。1000年に一度といわれる東日本大震災において、その強みを遺憾なく発揮し、多くの人命を救った。しかし、“さらに災害に強いエネルギー”へ、新たな課題も見えてきた。「もし次に震災があった時に、LPガスを備えていて良かったと言われるよう体制を整備していく」と話す資源エネルギー庁資源・燃料部石油流通課の小島暢夫企画官に、今後の課題、支援施策などの話を伺った。
(詳細はプロパン産業新聞2012年1月1日付で)
≪緊急提言≫ LPガス業界よ 覚醒せよ〜レモンガス 赤津一二会長
「事業を継続して発展させるには、新たなチャレンジが必要」と赤津会長
 レモンガス(神奈川県平塚市、赤津欣弥社長 )は現在、「橋本プロジェクト」「川越プロジェクト」として建設されるエネルギー自立型災害対応マンションをはじめ、東京・祐天寺での一般住宅など、LPガスコージェネレーションを中心に利用したエネルギー自立型住宅事業への展開を積極的に推進している。同社の赤津一二会長は、LPガス業界がこれら新規事業を進めるにあたっては、まずLPガス販売価格の問題を深く掘り下げる必要性があると強調する。そのなかで2012年のLPガス業界が、「事業を拡大するチャンス」とする一方、「高値安定で、今後もLPガス業界があるのかどうかを、考え直さなければならない」と警鐘を鳴らす。
 そして話題は、東北で目にした新聞記事から、「無償配管」が及ぼす問題点、エルピーガス協会が掲げた「福島宣言」、大手電力会社等の独占権を容認する「総括原価方式」にまで及び、新規事業と価格問題の関連性を浮き彫りにする。今年84歳になる赤津会長が、これからのLPガス業界へ向けてエールを送る。
(詳細はプロパン産業新聞2012年1月1日付で)
≪アナリストが読む≫ 2012年以降のLPガス市場展望〜アーガス・メディア・リミテッド 三田日本代表
 昨年5月、P/Bともに史上最高値を記録したサウジCP。夏場を前に記録した異例の高値は、需要期を前にさまざまな憶測を呼んだ。しかし蓋を開けてみると、今冬のLPG価格は原油価格を大きく下回り、かつてない低水準で推移している。今、市場では何が起こっているのか。アーガス・メディア・リミテッドの三田真己氏が、2012年のLPG市場を展望する。
(詳細はプロパン産業新聞2012年1月1日付で)
TOPページへ⇒
ニュースのページへ⇒