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◆プロパン産業新聞 2011年9月13日・第2579号
エコキュート低周波音で提訴/「指示警告上の欠陥」
「花形商品・エコキュート普及の陰に、本訴のような被害者が後を絶たない」と警鐘を鳴らす井坂和広弁護士
 エコキュートの低周波音を巡り、隣家の住人がメーカーと設置した住宅会社を相手取って、損害賠償を請求する訴訟を前橋地裁高崎支部に起こした。原告の代理人の井坂和広弁護士(群馬県高崎市)は、「エコキュートの音の問題での提訴は全国初では」と話しており、来月には岩手県の業務用エコキュートの案件についても提訴する。また、併せて神奈川県鎌倉市の案件も提訴に向け準備中だ。この裁判は、オール電化住宅が進捗するなか、全国で発生している同種ケースの救済行動の“先駆け”として動向が注目される。
 訴訟では、平成21年4月以来、境界付近に設置されたエコキュートが発する低周波音によって、隣家の住人が不眠、吐き気、目まい、頭痛、耳鳴り、うつ症状等の健康被害を受けたとし、損害賠償を請求。裁判でエコキュートとの因果関係を明らかにしていく考えだ。(詳細はプロパン産業新聞2011年9月13日付で)
≪経済産業省資源エネルギー庁長官 原一郎氏に聞く≫
需給構造の“転換期”/広がり見せるエネ産業
「エネルギー産業は、エネルギー企業だけのものではなくなっていく」と話す原長官
 ―就任の抱負は
  中小企業庁長官のときに東日本大震災が発生し、多くの中小企業が被災し対応に追われた。エネルギーの問題も同様で、福島第一原子力発電所事故をはじめ、計画停電など大変な時期であると認識している。
 福島原発の問題はもちろん最大の課題であると同時に、日本のエネルギー政策が大きく変換していく時期に資源エネルギー庁の長官に就任したということは、身の引き締まる思いで、責任の重さを感じている。
 6年前にエネ庁の省エネ新エネ部長のときには、エネルギーのうち、省エネ新エネの部門という一部しか見ていなかったが、今度はエネルギー政策全体を広い視野をもって仕事をしていく。
 ―エネルギー政策の見直しについては
  福島原発の事故を契機に、原子力の問題は最大の課題の一つとしてエネルギー政策を議論していく必要がある。議論にあたっては、今までのしがらみから離れ、また、これまでの歴史を含めてすべてを俎上にあげていくという心構えだ。
 また、COP17は、エネルギーの議論と直接的に関係があり、重要な構成要素となる。そういった要素も含めてエネルギーミックスをゼロベースで見直すということになる。
 原発問題は、これからの安全の審査や地元がどう考えるかなど検討していくことになるが、現在の状況が厳しいということは確かだろう。中長期的に原子力エネルギーをどう位置付けていくか、ゼロベースでエネルギーのバランスを検討していきたい。(詳細はプロパン産業新聞2011年9月13日付で)
JLSA 次期会長候補に北嶋氏
 エルピーガス協会(川本宜彦会長)は7日、会長候補選考委員会を開催し、全会一致で次期会長候補者に北嶋一郎兵庫県エルピーガス協会会長(伊丹産業社長)の推薦を決めた。今後、21日に開催する理事会に諮り、10月5日の臨時総会に提出する。
 川本会長は、6月8日の総会で、来年3月31日での退任を表明していた。(詳細はプロパン産業新聞2011年9月13日付で)
自立運転型エネファーム、「蓄電池」オプション販売へ/JXエネルギー
 JX日鉱日石エネルギー(東京、木村康社長)は来年夏をメドに、同社が販売するエネファームに外付け可能な蓄電池を発売する。エネファームと一体運用することで、自立運転可能な燃料電池システムとして利用できる。とくにLPガス仕様の場合、完全自立型の分散電源として利用することが可能で、エネルギー利用の新たな方向性を示す機器として、各所で関心を集めそうだ。
 創エネブームに後押しされ、飛躍的な導入拡大を続けるエネファーム。一方でエネファームには、発電した電力が系統電力網に流れ込む「逆潮流」という現象を防ぐため、停電時には自動的に運転を停止するプログラムが内蔵されている。また機器を起動する際にも、電源がなければ動作しない仕様となっており、東日本大震災後の計画停電では、当該地域のエネファームが発電できない状態に。ユーザーなどからは分散電源としての資質に疑問符をつける声もあがっていた。(詳細はプロパン産業新聞2011年9月13日付で)
台風12号 近畿、中国地方で容器流出、充填所に被害
被災した和歌山県日高川町とガソリンスタンド(9月5日午前10時30分頃)
 台風12号の影響で、和歌山県では、新宮市、田辺市、那智勝浦町、日高川町など広域に被害が発生しているが、新宮市では紀勢協和液化ガスのLPガス充填所が被災するなど、大きな被害も起きている。
 和歌山県危機管理局消防保安課では7日現在、国道の通行止めでこの充填所に立入できない状況を確認しているが、LPガスに起因する事故の報告は受けていないとしている。
 和歌山県エルピーガス協会(池本勝己会長)では5日、災害対策本部を立ち上げ、被害状況の把握と応援要請への体制を整えた。被災地域は停電と断水、携帯電話が通じない状況にあったが、電話回線が徐々に復旧し、被害状況の把握等に努めている。
 供給先の安全点検については、山間部などで国道の通行止めも多く出ているが、停電や断水で顧客からの催促も少なく、販売事業者が効率良く対応できている。しかし各地で河川の氾濫がでていることから、供給先の冠水による被害は大きいと見られ、復旧には時間がかかるとした。(詳細はプロパン産業新聞2011年9月13日付で)
日協第38回LPガス保安講演会
 日本LPガス協会(松澤純会長)は2日、東京・港区のニッショーホールで、「第38回LPガス保安に関する講演会(東京会場)」を開催した。
 冒頭、開会あいさつした松澤会長は、原発事故を契機に広がりを見せる、エネルギー政策の見直し機運について、「エネルギー基本計画の抜本的見直しは避けられない状況。そのなかで、省エネ、再生可能エネルギーとともに、ガス体エネルギーの重要性はさらに増すと考えている。LPガスについても、とくに災害に強い分散型のガス体エネルギーとして、その役割が明記されるよう、業界としても大いに期待している」と展望した。
 反面、保安対策については、「近年、設備の経年劣化や腐食等に起因する漏洩事故、あるいは簡単な作業ミス、確認ミスといったソフト面の事故が増加傾向にあるようだ」として、事故の未然防止に向けた基本的な保安意識の欠落を指摘。「いま一度、安全確保に対する責務の重大性を再認識し、必要な体制の見直し、あるいは整理をしていただきたい」と要望した。 (詳細はプロパン産業新聞2011年9月13日付で)
関東連合協議会/"特商法違反"逮捕の事例チラシ作成し配布
 関東近県の1都10県で組織される関東ブロック連合協議会(遠藤祐司会長)は、埼玉県において不実告知による不適正な勧誘行為を行っていた販売員が、特定商取引法違反により逮捕(8月11日)されたことを受け、消費者向けに「特商法違反の逮捕事例」の広報チラシ=写真=を作成した。
 これは、消費者への悪質な勧誘行為が刑事罰の対象となること、また不適正な勧誘行為で困っている場合には、各県協会の「お客様窓口」や、所轄の警察署への通報・相談を呼びかけることを目的としたもの。(詳細はプロパン産業新聞2011年9月13日付で)
≪トップに聞く≫セントラル石油瓦斯 武田英祐社長
安全、安心の追求を軸に〜ガス+再エネで需要開拓
「分散型エネが災害に強いという利点を、行政側にPRし続けることの一翼を担いたい」と話す武田社長
 重松公夫社長を引き継いで、6月20日にセントラル石油瓦斯の社長に就任し、新体制でスタートを切った武田英祐新社長に、震災後の現状と今後の進むべき道を聞いた。

 東日本大震災後の3月30日に、山形空港経由で岩手県一関へ向かい、宮城県沿岸部の気仙沼に行った。当時はまだ岩谷産業に在籍していた。
 気仙沼の地震と津波による被害は、予想をはるかに超えるものだった。充填所も、高台にある2カ所は無事だったが、低い位置にある3カ所の充填所は跡形もなかった。
 翌31日に南三陸町へ向かった。同地区のある販売店からは、かろうじて3分の1の顧客が被災を免れたと聞いた。
 午後には石巻市に行き、地盤沈下で50aも海水に浸かっている現状を見た。復興には3年から5年、いや10年は必要だろうと思われ、息の長い支援策を全面的に行っていかなければならないと感じた。
 LPガスは震災の度に活躍し、災害に強いとされている。しかし、一般の消費者には、なかなかその姿が見えにくい。
 この震災を契機に、販売事業者が全国一丸となって、都市ガス地域の公共施設である病院・学校などに対して、LPガス供給設備を常備し、実際に日常的に使用してもらえるよう働きかけ、分散型エネルギーが災害に強いという利点を、行政側にPRし続けることの一翼を担いたい。(詳細はプロパン産業新聞2011年9月13日付で)
茨城県協/「安全・安心届け隊」始動
 茨城県高圧ガス保安協会(立原孝夫会長)は1日、社会貢献事業の一環として高齢者見守り活動や防犯活動に取り組む「安全・安心届け隊活動」を開始。スタートにあたり、水戸市の茨城県庁ロビーにおいてキックオフを行った。
 現在、県内においても子どもや女性、ひとり暮らしの高齢者などが犯罪被害に巻き込まれる事件や事故が数多く発生していることから、同協会では、安全で安心できるまちづくりに協力する活動を実施。「安全・安心届け隊」の愛称で県内全域において展開していく。(詳細はプロパン産業新聞2011年9月13日付で)
JAおきなわ、沖縄協同ガスが盛大に第30回ふれ愛ガス市
売上2億5千万円達成

30回目を迎えた「ふれ愛ガス市」。2日間で1万6000人が来場した
 沖縄県農業協同組合(JAおきなわ、砂川博紀代表理事理事長)と沖縄協同ガス(仲田利美社長)の共催、JAおきなわ女性部後援による第30回農協プロパン「ふれ愛ガス市〜総合ガス器具展示特売会」が3、4日、沖縄県宜野湾市の沖縄コンベンションセンター展示場で開催された。
 2日間で延べ1万6000人が来場し、目標を大きく上回る売上2億5800万円を達成した。
 今年は30周年の節目を迎えたことから、従来、6つの営業所単位で開催していたものを、全社をあげたイベントとして、県内各地からの集客が見込める同会場での開催としたもの。日頃からの謝恩と、太陽光発電など環境に配慮した新エネルギー事業への取り組みを、展示会の目玉として大きくアピールした。
 本展には、矢崎総業、中国工業、桂精機製作所の供給機器メーカー3社が共同ブースで出展。このほかリンナイ、パロマ、ノーリツ、クリナップ、パナソニック、シャープ、JA―LPガス情報センターなどガス・住宅設備機器メーカー合わせて17社が協賛出展し、LPガスや太陽光発電などによる、新たな家庭用エネルギー利用の提案・PRに努めた。(詳細はプロパン産業新聞2011年9月13日付で)
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