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◆プロパン産業新聞 2011年4月12日・第2558号

≪東日本大震災報道≫
 3.11か ら1カ月〜被災地は今

JLSA/流出容器回収作戦、まず宮城県内へ先遣
災害地域を巡回捜索

 東日本大震災において流出したLPガスボンベについて、エルピーガス協会(JLSA、川本宜彦会長)は5日、「LPガスボンベ回収作戦」を実施することを決定した。震災に伴う大津波により岩手県、宮城県、福島県等の太平洋沿岸部では多くの販売店、充填所などが被災し、震災発生後1カ月経った今も、がれきのなかに多くの流出したLPガス容器が存在している。今後、JLSAでは先遣隊を最も被害が大きいとみられる宮城県に派遣するとともに、都道府県エルピーガス協会から協力できる人員、車両の提供を求め、被災地域のがれき撤去作業の進捗状況に応じて、必要な人員、輸送車両を派遣するなど業界が一丸となって取り組む考えだ。
 東日本大震災による大津波による被害地域は広い。太平洋沿岸地域からは多くのLPガス容器が流出し、さらに未だ手つかずのがれきに埋もれている。宮城県エルピーガス協会は、14万3672本が流出したと算出する。これは、宮城県内の被災家屋7万1836戸から算出したもので、このうち所有者不明容器は約2万9000本とみており、岩手、福島を足すと相当数にのぼることが予想される。(詳細はプロパン産業新聞2011年4月12日付で)
震災発生後1カ月経った今も、がれきのなかに多くのLPガス容器が存在 被災地を歩くと、がれきの中には流出したLPガスが多い(4月5日、仙台若林区付近)
被災地の「検満」延長も/供給不足に対応
 東日本大震災被災地の復旧に伴い、仮設住宅の建設とガス供給設備の手当てが急がれているが、都市ガスメータの計量膜製造工場が、被災地の福島県南相馬市原町区と小高区に2工場を持つ藤倉ゴム工業(東京、中光好社長)に集中しているため、メータの生産体制に影響を及ぼすのではないかと懸念されている。藤倉ゴム工業の原町工場、小高工場は地震により工場建屋の屋根落下や機械設備等が破損、さらに小高工場が東京電力福島原発の20`b圏外への避難指示が出されるなどから、各工場の復旧のめどが立っていないもよう。
 LPガスメータについては、いまのところ部品の調達に影響が出ていないが、仮設住宅の建設戸数に向けた数量の増産体制をどうするかが当面の課題になっている。とくに当面3カ月で3万戸、6カ月で6万戸の建設が計画されており、この仮設住宅向けのマイコンメータの供給をどうするか、メーター業界で検討が始まっている。検定は自主検定品目で、各社の工場で行うため増産に支障はない。(詳細はプロパン産業新聞2011年4月12日付で)
鹿島共備へ4万トン/LPG初の国備放出
計器室で初の国備放出を見守る鹿島共同備蓄の職員ら
 経済産業省資源エネルギー庁は、4日から6日にかけ、石油も含め我が国初となる備蓄用LPガスの放出を行った。
 神栖国家石油ガス備蓄基地から、隣接する鹿島液化ガス共同備蓄・鹿島事業所に向け、1時間あたり600d、3日間で4万dのLPガスを放出した。(詳細はプロパン産業新聞2011年4月12日付で)
移転被災者にも災害地区特別措置
 経済産業省は、東日本大震災による被害に係るガスの災害地区特別措置として、被災した需要家等が供給区域外の公営住宅等に移転する場合の措置等を追加した。
 災害特別措置では、災害救助法が適用された地域の需要家が支払うガス料金については、一般ガス事業者26社、簡易ガス事業者62社からの申請に基づき、支払期限の延長や不使用月の基本料金の免除などを認可している。
 簡易ガス事業については、災害救助法適用市町村において被災した需要家に対する特別措置として、ガス事業法第37条の6の2ただし書の規定によるもの。
 しかし、これらの措置は被災地の需要家においてのみ適用されるものであり、全壊・消失等により同一ガス会社管内または他のガス会社管内の公営住宅に移転した場合等には適用されない。
 今回の激甚災害を受けて、同一ガス会社管内または他のガス会社管内の公営住宅に移転する被災者等に対し、災害特別措置を講ずるとともに、今回の被害状況を鑑み、被災地において支払期限をさらに延長する追加措置を講ずるなどの特別措置の申請を認可するもの。(詳細はプロパン産業新聞2011年4月12日付で)
ミライフ/広野町民にあったか肉まんを提供
埼玉県三郷市に避難している広野町の住民に、LPガス(20キロ容器)で蒸しあげた肉まん1200個を無償提供
 ミライフ(埼玉県松伏町、崎村忠士社長)は6日、松伏町と菅野製麺所(同、菅野善男社長)との協働で、東日本大震災により埼玉県三郷市瑞沼市民センターに避難している福島県広野町の住民264人に、肉まん1200個を提供した。
 現在広野町では、大震災被害と福島原発の影響により、住民は避難生活を余儀なくされている。
 当日、ミライフでは肉まんを蒸すために使用する燃料として、20`容器3本のLPガスを無償提供。菅野製麺所は自社で製造している肉まんを用意した。
 湯気が立ちのぼる肉まんを受け取った広野町の住民からは「温かくておいしい」との声が上がり大好評。当初は1000個の肉まんを用意していたが、急きょ200個を追加するほどの盛況ぶりとなった。(詳細はプロパン産業新聞2011年4月12日付で)
東邦アセチレン/機器修復 急ピッチ
 東邦アセチレン(藤井恒嗣社長)は4日、地震による大津波により製造プラント等が冠水していた宮城県多賀城市の仙台工場の状況として、工場設備の被害状況調査の結果、電気系統を主に冠水被害を受けているが、その他の主要機器類の被害は、比較的軽微であり修理工事で対応できると報告した。
 1日には取締役技術本部長をリーダーとする「仙台工場復旧プロジェクトチーム」を立ち上げ、仮設事務所用ユニットハウスを設置し、また工場内の事務所・倉庫・充填工場等の整理も概ね終了するなど、工場の再稼動に向け、修復機器の発注等復旧作業を急ピッチで進めている。
 なお、地域のライフラインについては、3月30日に上水道が一部復旧したが、その他の電気、通信、工業用水、下水等は未だ復旧しておらず、再稼動の時期の見通しは、地域インフラの復旧のめどによるとしている。(詳細はプロパン産業新聞2011年4月12日付で)
コミュガス協/被災地へ義援金
 日本コミュニティーガス協会(北嶋一郎会長)は7日、これまで募ってきた義援金のうちから第一次支援金として2000万円を同協会東北支部へ送付した。引き続き義援金は募集中だが、当面簡易ガス事業の早急な復旧に必要な資金として、有効な活用を期待するとしている。
 同協会では、東北地方太平洋沖地震の発生後、被災地を支援するため、日本瓦斯の協力を得てカセットコンロとカセットボンベを、伊丹産業の協力を得てガスストーブや無洗米、もち、ミネラルウォーター等を宮城県と岩手県の主要拠点に届けるとともに、3月18日から、義援金を募集している。(詳細はプロパン産業新聞2011年4月12日付で)
災対LPG機器/被災地で威力発揮
 東日本大震災の発生から1カ月が経過した。大災害に見舞われた地域では、電気、ガス、水道の3つの生活インフラが、食料・医薬品などとともに、その確保が必須の条件となる。激甚災害地帯では仮設住宅の建設がようやく始まったが、それら仮設住宅でも同じ条件でのインフラ整備が急がれている。地震直後から被災地に向けた緊急救援物資のなかに、分散型エネルギーであるLPガスを使った機器類が数多く運び込まれた。その災害対策用LPガス機器の動向を追った。(詳細はプロパン産業新聞2011年4月12日付で)
地域を支える新ガスマンに〜2011年度入社式/首脳陣から新入社員へメッセージ
 新年度を迎えた1日、多くの企業で入社式が行われた。東日本大震災の影響で自粛ムードに包まれる列島各地。新年度の華やかさとは裏腹に、人々の顔はさえない。そんななか、我が国を代表するエネルギー企業のトップが新入社員に向けて贈った言葉には、復興に向けた決意と、エネルギー供給事業者としての責任感にあふれていた。(詳細はプロパン産業新聞2011年4月12日付で)
エネファーム補助受給/国内クレジット参加が要件に
 燃料電池普及促進協会(FCA)はこのほど、平成23年度民生用燃料電池導入支援補助金制度の概要を公開し、受給要件に「国内クレジット制度」への参加を盛り込んだ。
 国内クレジット制度とは、自主的な温室効果ガス排出抑制のための取り組みを認証し、クレジットとして売却できる制度。これまでは、主に省エネ設備の導入などによる中小企業の温室効果ガス削減分を、大企業が排出枠として取得するという企業間取引を想定してきた。一方で、申請事業数は伸び悩んでおり、国は削減対象を中小企業から、家庭にも拡大するよう検討を進めていた。家庭レベルの温室効果ガス削減を、クレジットという形で見える化する取り組みとして注目される。(詳細はプロパン産業新聞2011年4月12日付で)
兵庫県協/淡路市でガスリフォームフェア
 兵庫県エルピーガス協会(北嶋一郎会長)は3月26、27日に淡路市のサンシャインホールで展示会「ガスリフォームフェア」を開催、1682組が来場した。
 淡路島の12会員が参加。リンナイ、ノーリツなどのメーカーが協賛し、システム商材と最新ガス機器による省エネのリフォーム提案をテーマに取り組んだ。
 販売成果は、システムキッチン2台、ユニットバス3台、流し台5台、洗面台1台、湯沸器34台、ガス給湯器付風呂釜9台、風呂釜5台、エコジョーズ31台、テーブルコンロ67台、GTテーブルコンロ27台、GTビルトインコンロ30台、炊飯器22台など。売上金額は1774万円。太陽光発電システムや太陽熱給湯システムの引き合いも多数得た。
 フェアでは、Siコンロの手入れの仕方や便利機能の説明を兼ねて、調理実演を行った。また、液晶テレビ、ソフトバンクモバイルの販売や、LPG車の展示も行った。(詳細はプロパン産業新聞2011年4月12日付で)
大和ハウス/太陽光パネル+蓄電池のパッケージ販売開始
可搬式のリチウムイオン蓄電システム「パワーイレ」と、太陽光発電パネルを組み合わせた「ソーラーストレージ」
 大和ハウス工業(大阪市、村上健治社長)は1日、エリーパワー(東京、吉田博一社長)が開発した可搬式のリチウムイオン蓄電システム「パワーイレ」と太陽光発電パネルを組み合わせたパッケージ商品「SOLAR STORAGE(ソーラーストレージ)」の販売を開始した。
 災害や停電などの非常時にも、日中、太陽光発電パネルで創り出した電力を直接「パワーイレ」に蓄えることができるため、商用電源に頼らない独立電源システムとして利用できるのが特長。停電時のバックアップ電源にも利用でき、計画停電のようなBCP(事業継続計画)対策、CSR活動用としても活躍する。
 「パワーイレ」は、商用電力(AC=交流)だけでなく、太陽光発電からの電力(DC=直流)も蓄えることができる非常用電源。また、地震等の場合、揺れが到達する前に音声と液晶画像で、緊急地震速報を報せる機能も搭載している。
 太陽光発電システムはシャープ製(最大出力520h)。架台に載せて自由に移動できる可搬式タイプと、屋外に常設できる固定式タイプを用意。モジュールは、天候に左右される太陽光を効率よく電力に変換するため、変換効率の高い単結晶モジュールを採用した。(詳細はプロパン産業新聞2011年4月12日付で)
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