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◆プロパン産業新聞 2009年8月11日・第2471号
「15%減」へ 需給見通し再計算 CO2 2億d削減へ 高効率給湯器2800万台普及など
 総合資源エネルギー調査会需給部会(部会長・山地憲治東京大学大学院教授)は5日、第1回会合を開催し、「長期エネルギー需給見通し」の改定案をまとめた。これは、6月に政府が公表した「2020年に温室効果ガスを05年比15%減」の中期目標達成に向け、必要な対策の検討の基礎とするため再計算したもの。目標達成には、CO2の2億100万d削減が必要。これは、実用段階にある最先端技術、省エネ性能の格段の向上が見込まれる機器や設備について、国民や企業に対し更新を法的に強制する一歩手前までの政策を講じて最大限に普及させ、劇的な改善を実現させる「最大導入ケース」の実施が不可欠だ。(詳細はプロパン産業新聞2009年8月11日付で)
≪経産省幹部に聞く≫ 〜原子力安全・保安院長 寺坂信昭氏〜 消費者庁と連携を密に一層の安全安心の向上を
 原子力安全・保安院は、国民の安全安心の確保と一層の向上を基本としており、行政としては経済産業省分野の最前線の立場にあると認識している。保安院がスタートした際に、4つの行動規範を定めている。それは、「強い使命感」「科学的合理的判断」「業務の透明性」「中立・公平性」だが、この4本柱を基本に保安行政を推進していく。

安全意識の低下がCO事故の多発に
 社会問題となっているCO中毒事故だが、ガス機器・ガスを供給する側と、それを利用する消費者側の両面から対策を考えていかなければならない。最近、事故が多発している業務用厨房だが、ガス器具などを扱うプロの方々が安全を怠る、考えられない事故が増えている。また、建物の気密性向上による住環境の変化や、安全な機器に伴う消費者の安全意識に対する低下なども要因として考えられる。施設でいえばホテル、旅館や学校、公民館等多くの人が集まる場所など、それぞれ幅広い関係者が関わり、規制などについても、それぞれの所管の省庁がまたがってくる。そういった面では、9月に設立予定の消費者庁の主旨にあっているような事案だ。(詳細はプロパン産業新聞2009年8月11日付で)
LPガスは「特定事業者」対象外に 第1回供給構造高度化小委
 エネルギー2法の成立を受け、総合資源エネルギー調査会総合部会は3日、第1回供給構造高度化小委員会(委員長・石谷久東京大学名誉教授)を開催し、エネルギー供給構造高度化法の施行令案及び太陽光発電の新たな買取制度に関する基本方針案を了承した。
 同高度化法は、エネルギー供給事業者に対して非化石エネルギーの利用拡大と化石エネルギー原料の有効利用促進について努力義務を課し、一定規模以上のエネルギー事業者に対して計画の提出を義務づけるもの。
 計画提出の対象となる特定エネルギー供給事業者となるガス事業者(一般ガス事業、ガス導管事業、大口ガス事業)は、前事業年度における可燃性天然ガス製品の供給量が「900億MJ」(国内総供給量の5%)以上であること。また、特定燃料製品供給事業者としては、前事業年度における可燃性天然ガス製品の製造に使用する数量が「120万d」(国内総供給量の5%)以上と規定し、LPガス事業者は特定供給事業者の規制対象には含まないとした。(詳細はプロパン産業新聞2009年8月11日付で)
新日石、出光など民間13社 FCV普及へ 水素利用組合を設立
 燃料電池自動車(FCV)の本格普及を目指して、水素供給インフラの整備・実証テストを行う「水素供給・利用技術研究組合」(13社参加)は4日、第一回総会を開催し活動を開始した。
 FCVは省エネルギーとCO2排出量の大幅削減を実現する次世代自動車の本命であるといわれており、その普及には水素充填ステーション等供給インフラの整備が不可欠だ。同組合では、参加企業各社がそれぞれ保有している水素の供給・利用に関する技術やノウハウを結集し、自動車メーカーとも一体となって、水素供給ビジネスの事業化に向けた供給安定性、経済合理性、環境適合性等を検証するもの。(詳細はプロパン産業新聞2009年8月11日付で)
コスモ石油ガス、ブランド事業者としてエネファーム販売開始
 コスモ石油ガス(古薗雅英社長)は6日、同社特約店を通じて「エネファーム」の販売を開始すると発表した。
 同社はコスモ石油と共同で2005年度から2008年度にかけて、定置用燃料電池大規模実証事業に参加。LPガス仕様燃料電池についてコスモガス特約店従業員宅を中心に、北は北海道、南は九州まで、25特約店37サイト(コスモグループ従業員宅、灯油機を含めると66サイト)に設置するなど、販売開始に向け準備を進めてきた。
 販売を開始する機器(発電ユニット型式名FCP―075PG2/EC、貯湯ユニット型式名FCG―201―RT、DRT、DT)は、7月14日に燃料電池普及促進協会(FCA)から、導入支援補助金の機器指定を受けており、今回、ブランド事業者として販売を開始するもの。(詳細はプロパン産業新聞2009年8月11日付で)
エルピー協、CO中毒事故多発で緊急対策・文書発出
施設の管理者等に注意喚起
 エルピーガス協会(川本宜彦会長)は7月31日、川本会長、立原孝夫保安委員長名で、各都道府県協、企業代表者に対して、「CO中毒事故多発に対する緊急対策の実施について」とする文書を発出した。
 これは、今年に入ってCO中毒事故が多発(表参照)しており、6〜7月にかけても8件の事故(LPガス・都市ガス)が発生。とくに業務用厨房施設や学校・ホテルなど多くの人が集まる施設での事故が発生しているのが現状であり、また、メンテナンス作業者などガスに関する玄人、いわゆるプロが事故に遭遇している。
 業務用施設や多くの人が出入りする施設において類似事故が発生した場合、多数の被害者が出る恐れがあることから、緊急対策として早急(できれば旧盆前)に施設の管理責任者やユーザー(従業員等)に対して注意喚起を行うもの。(詳細はプロパン産業新聞2009年8月11日付で)
日団協、新体制でスタート 新会長に古薗氏
 日本LPガス団体協議会は7月29日に開催した理事会において、新会長に古薗雅英・日本LPガス協会会長、副会長に川本宜彦・エルピーガス協会会長、専務理事に葉梨益弘・日本LPガス協会専務理事を選任した。
 理事は次の通り(敬称略)。
◎理事
 【日本LPガス協会】会長=古薗雅英(コスモ石油ガス社長)、副会長=中村雅仁(新日本石油常務執行役員)、副会長=佐藤雅一(三井丸紅液化ガス社長)、専務理事=葉梨益弘【エルピーガス協会】会長=川本宜彦(サイサン会長)、常務理事=鷹箸有宇寿(東京ガスエネルギー社長)、常任理事=椿貴喜(明治モーターガス社長)【日本エルピーガスプラント協会】会長=石井宏治(石井鉄工所社長)、副会長=満田正義(日本ガス開発監査役)【日本ガス石油機器工業会】副会長=内藤弘康(リンナイ社長)、副会長=竹下克彦(ノーリツ会長)【日本エルピーガス供給機器工業会】会長=矢崎裕彦(矢崎総業会長)、副会長=前口元彦(富士工器会長)
◎監事
 河合英一(エルピーガス協会常務理事)、生田俊司(日本エルピーガスプラント協会)(詳細はプロパン産業新聞2009年8月11日付で)
アストモス中部支店、販売ID取得店対象にエネファームセミナー
 アストモスエネルギー中部支店(田代安彦支店長)は7月30日、名古屋市のレセプションハウス名古屋逓信会館で「アストモス・エネファームセミナー」を開催した。同社のエネファーム販売開始に当たり「エネファーム販売ID」を取得した特約店とその関係者を対象とし、今後の具体的な販売方針策が説明された。説明に当たった各講師は「ぜひエネファームを皆さまのご自宅に設置し、商品を体感したうえで販売戦略を練っていただきたい」と、来場者に呼びかけた。
 あいさつに立った同社の藤本達哉・営業本部エネルギーソリューション部長は、「現在の世界のすう勢から見て、CO2削減目標は今後低減されることはなく、逆に上積みされていくだろう。それを担うのは、太陽光発電ではなく、我々のエネファームだと確信している。これからエネファームには“追い風”が吹いてくる」と指摘した。
 そのうえで「実際に皆さまが販売する際には、ガス料金をどう設定するかなど、課題も多い。それらをクリアするためにも、ぜひ皆さまの自宅に設置して、さまざまな角度から考察していただきたい」と述べた。(詳細はプロパン産業新聞2009年8月11日付で)
ハリマホームガス、夏休み恒例 親子料理教室
キッチンスタジオハリマで開催
 ハリマホームガス(兵庫県相生市、中谷更一社長)は、本社に隣接するキッチンスタジオハリマで顧客向けに週1回、和洋食とお菓子の料理教室を週替わりで開催し、ガス調理の良さを伝えるとともにコミュニケーションの向上に努めているが、7月28日、夏休みの恒例イベント・親子料理教室を開いた。
 親子教室は、ガスで作る料理を通じて親子の触れ合いを深めてもらうことと、施設のアピールを兼ねて行うもので、今年は9組26人が参加した。
 講師は、昨年と同様でお好み焼きソースなどを製造・販売するオタフクソース(広島市)に依頼。レシピは、広島風お好み焼きと、ビーフと夏野菜(オクラとプチトマト)のお好みご飯を、主にホットプレートを用いて作った。(詳細はプロパン産業新聞2009年8月11日付で)
≪東愛知ガス供給ネット充填所竣工特集≫
 愛知県東三河地区の流通合理化を目指して、系列を超えた3事業者により設立された「東愛知ガス供給ネット」(愛知県豊川市、彦坂彰一社長)が、昨年12月から建設を進めていた充填所がこのほど完成し、8月3日から本格稼働を開始した。7月27日には現地で竣工神事と見学会を行い、その後、愛知県豊橋市のホテルアソシア豊橋で披露パーティーを開催、約200人が、新充填所の門出を祝った。
 これまで充填所の統廃合等による物流合理化は、配送コストの低減を目的としていたが、同社では「地球環境保護への貢献」を最大の目標に掲げ、企業理念を「“美・プラネット”―想像から創造へ。」と定め、「環境に優しいLPガス」をさらに強く消費者にPRしようとしている。その具体的な施策と将来の展望を彦坂社長と、同社の株主であるダイシンガスの安田直樹社長に聞いた。(詳細はプロパン産業新聞2009年8月11日付で)
増える業務用電化厨房 エネソリューション&蓄熱フェア09レポート
 学校や病院などを中心に業務用電化厨房の導入が増えているが、最近では大規模チェーン飲食店等でも導入を進めるところが急増している。快適性、清掃性だけではなく、クリーンで省エネ、緊急時対策にまで貢献できるなど、これまでLPガス業界がアピールしてきたはずのことが、電化厨房へと切り替える重要な理由になっているという。料理のプロが扱う厨房機器が、電化の立ち入れないガスの領域と安心できない状況だ。

「IH中華レンジ」開発、炎の中華料理に侵食
 「ヒートポンプが拓く低炭素社会」をテーマに7月29日から31日の3日間、東京・江東区の東京ビッグサイトで「エネルギーソリューション&蓄熱フェア09」が開催された。東京電力などが主催する同展示会は、「厨房ゾーン」「空調・給湯・産業ゾーン」「オール電化住宅ゾーン」に分けられた会場で、主にエコウィル、ヒートポンプ、電化厨房機器の快適性を中心に展開された。
 とくに注目を集めたのが、厨房ゾーンの業務用電化厨房システム。会場ではガス展のような料理の仕上がりや味の比較実験はなく、涼しく快適で清掃性に富んだ電化厨房の特性を強力にアピールした。
 そのなかで、東京電力とマルゼンが共同開発した「IH中華レンジ」が発表され注目を集めた。従来のものとは違ってIHガラスと鍋底全体の距離を均一にし、高い熱効率を実現したという。
 ブースでは、中華鍋を軽快に振りながらの調理実演が行われ、瞬く間に人だかりとなった。IH中華鍋で調理された野菜炒めを試食してみたが、やはりシャキシャキ感はなく、IH特有のベタついた仕上がりとなっていた。価格もこれまでの約4割安いとはいえ約80万円。果たしてプロの料理人が、料理の質を落としてまで、高いコストをかけてIH調理器を選ぶかは疑問が残った。
 それでも、年間ランニングコストが大幅に削減できることで、すぐに償却できると強調した。調理の仕上がりへの課題は残しつつも、IH調理器が日々進化しているのは事実だ。ガスの炎が要の中華料理にもIHの波が押し寄せてきている。(詳細はプロパン産業新聞2009年8月11日付で)
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