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◆プロパン産業新聞 2009年3月31日・第2452号
「LP協会」1日スタート エネ業界へ「強力意思」
 4月1日の合併登記により新団体「社団法人エルピーガス協会」が誕生する。これは、平成19年12月25日に東京・大手町の経団連会館において、日本エルピーガス連合会の川本宜彦会長、全国エルピーガス卸売協会の牧野明次会長、全国エルピーガススタンド協会の米田正幸会長の3会長が「LPガス流通3団体の統合により、業界のシングルボイスを発する機能を早急に作る必要がある」と共通認識で合意し、共同記者会見。「水平統合による新団体を設立する」と表明、合併に向け準備がスタートした。その後、平成20年12月1日の合併契約を締結、12月17日に経済産業大臣宛てに「合併認可申請書」を提出するなど準備を進めていたもの。

新団体略称は「LP協会」に
 役員は、会長に川本宜彦(日連会長)、副会長に牧野明次(全卸協会長)、米田正幸(全スタ協会長)が就任。専務理事に林健三(日連専務理事)、常務理事に村上光弘(全卸協専務理事)、河合英一(全スタ協専務理事)の2人。常任理事に菊池鴻逸(日連副会長)、寺ア和典(同)、根本一彌(同)、北嶋一郎(日連常任理事)、鈴木弘行(全卸協副会長)、小寺明(同)、鷹箸有宇寿(同)、田島晃平(同)、椿貴喜(全スタ協副会長)、柳也主男(全スタ協常任理事)、鈴木貫司(同)の11人体制でスタートする。(敬称略)
 理事は、北海道ブロック3人、東北ブロック9人、北関東ブロック8人、南関東ブロック10人、中部ブロック8人、近畿ブロック10人、中国ブロック7人、四国ブロック6人、九州ブロック13人、全国ブロック5人、首都圏ブロック8人に専務理事1人、常務理事2人を含めた90人体制。
 活動理念は、@環境変化への対応A信頼感の醸成B地球環境問題への対応Cエネルギー間競争への対応―の4つを柱とし、10項目の具体的な行動を進めていく方針。
 10項目は、@業界の健全な発展の推進ALPガス業界の信頼性向上B新たな需要開発への取り組みC保安の高度化及び災害対応D競合エネルギー対策の実施E環境対策FLPガス自動車の普及拡大G新技術の利用促進H国際交流の実施I政策提言(法令制度・保安基準・税制等の各種公的制度に関する業界としての政策提言)としており、活動体制としては、基本的に総務、保安、経済、卸、自動車の5つの委員会を構成し活動していく考え。
 21年度会費はこれまで所属していた各団体の20年度と同額を徴収。新たな会費制度については、21年度の活動内容を吟味し検討していくとした。(詳細はプロパン産業新聞2009年3月31日付で)
全卸協 最後の理事会 「歴史的転換」を発展の好機に
 全国エルピーガス卸売協会(牧野明次会長)は19日、東京・港区の虎ノ門パストラルで最後の理事会及び懇親会を開催した。
 理事会であいさつした牧野会長は、4月1日からスタートする新団体について、「卸・小売り機能が統一され、保安の強化、価格透明性の確保、業界のワンボイス化が一層促進される。この歴史的転換点を大いなる業界発展のチャンスと捉え、会員一丸となって難局を乗り切っていこう」と呼びかけた。
 また、日本版グリーン・ニューディール政策として、さまざまなプロジェクトが立ち上がるなか、分散型で環境に優しいクリーンなエネルギーとしてLPガスを広く世の中にPRすべく、業界ではガラストップコンロ、エコジョーズ、エコウィル等の省エネ機器とLPG車の普及促進に努力している。エネファームについては、業界をあげて取り組む必要があるとしたうえで、「低炭素社会の到来に備えて、従来のLPガス事業に加え、エコウィルやエネファームなどのマイホーム発電システムや太陽光発電システムを組み合わせた分散型エネルギーの供給など、新たな需要開拓にも積極的に取り組んでいきたい」とした。(詳細はプロパン産業新聞2009年3月31日付で)
長期使用製品安全点検制度施行 LPガス販売店は顧客への情報提供の義務・責務
 4月1日から「長期使用製品安全点検表示制度」が施行される。LPガスで点検制度の対象製品となるのは、「屋内式ガス瞬間湯沸器」「屋内式ガスバーナー付風呂釜」。LPガス販売店は顧客への情報提供の義務・責務を負うことになる。
 具体的には、特定保守製品取引事業者には、特定保守製品または設置した建物を販売する際に2つの義務・責務が発生。購入者に対し、所有者票に記載されている法定事項の説明の義務があり、ユーザー登録(所有者票の投函)への協力の責務が生じるもの。
 また、LPガス事業者は保安点検・調査の結果や料金等を需要家に対して通知するにあたり、書面・チラシ等を配布する場合は、当該書面等に所有等の所有者登録・変更等の必要性を記載。需要家と対面する機会に所有者登録等の必要性を伝えるもの。
 一方、メーカーの対応としては、設計標準使用期間を家庭用製品10年、業務用製品3年とし、ともに前後1年を点検期間に含めるため、点検期間は家庭用製品は9〜11年の間、業務用製品は2・5〜4・5年の間としている。
 4月以降に販売される対象製品には「所有者票」(ハガキ等)が添付され、購入者が返送するか、またはLPガス販売店が所有者に依頼された場合は代行返送(送付)、Web登録等の代行も行うことができる。なお、点検料はメーカーや機種、地域によって異なるが、おおむね8000円〜1万3000円程度になるようだ。(詳細はプロパン産業新聞2009年3月31日付で)
平成20年1月〜12月 LPガス事故232件 前年比7件減も3年連続200件超
 原子力安全・保安院液化石油ガス保安課は、平成20年1月〜12月のLPガス一般消費者事故件数(速報値)をまとめた。それによると、事故件数は232件(うち雪害11件)となり、前年239件(うち雪害1件)と比べ7件の減少となったが、3年連続で200件を突破した。(※18年は219件のうち雪害は80件)
 原因者別でみると、「販売店等の不適切な処理」は60件。要因としては、「供給管の老朽化」「供給管の接続不良」「給湯器の施工不完全」「調整器の接続不良」「接続管の劣化」や「未使用ガス栓の誤開放」などで、基本的な単純ミスが目立つほか、調整器や埋設管等の経年劣化に係る事故など期限管理が十分に行われていないのが実態だ。

消費者起因が増加 B級事故は4件
 一方、「消費者の器具誤操作等不注意」は77件で、前年比11件の増加となった。要因としては「消費者の取り扱い不備」「こんろ器具栓の誤開放」や「燃焼器具の立消え・点火ミス」などが多く、CO中毒事故も6件発生し、さらなる消費者への注意喚起、周知が重要となっている。
 また、「器具メーカー」による事故は14件。「他工事業者」による事故は19件発生している。
 現象別でみると、漏洩113件、漏洩爆発等53件、漏洩火災60件、CO中毒酸欠6件。
 場所別では、一般住宅94件、共同住宅60件、旅館4件、飲食店28件、学校4件、病院2件、工場1件、事務所4件、その他35件。
 また、B級事故は4件発生(死亡者4人)。2月9日に千葉県白子町で発生した漏洩爆発事故。6月12日に鹿児島県志布志市で発生した漏洩火災。7月31日に和歌山市で発生したCO中毒事故。9月2日に千葉県柏市で発生したCO中毒事故―の4件。(詳細はプロパン産業新聞2009年3月31日付で)
矢崎総業が記者懇談会 環境・安全・安心がキーワード
 矢崎総業(東京、矢崎信二社長)とグループ会社の矢崎資源(同)は23日、東京・港区の本社会議室で記者懇談会を開催した。矢崎陸矢崎資源取締役副社長(矢崎総業取締役)と吉岡邦明常務執行役員環境エネルギー機器本部長のあいさつのあと、本間芳雄執行役員ガス機器事業部長による新商品の市場背景や効能の説明があり、質疑応答が行われた。
 矢崎副社長は昨年12月21日付けで、矢崎ノースアメリカインク副社長から現職に就任し、生活環境機器部門を担当している。
 矢崎副社長は、アメリカの金融危機の発信地の近く、デトロイトで昨年末まで勤務し、実体経済の厳しさを実感したと話し、「いまや当社の自動車部門は苦境に立たされている。09年1〜3月期は前年同期比で約半分ぐらいの業績となるだろう。エネルギー部門も事業環境の厳しさは変わらないが、円高の影響とCPの一定の落ちつきで、LPガス業界は他業界より不況の影響が軽微だと感じている。今後、顧客ニーズに合った、より安心・安全・環境に考慮したガス供給機器の設計開発を積極的に提供し、ガス体エネルギーの持続的成長のために協力していく」と述べた。
 吉岡本部長は、昨年は@市場からニーズを取って商品を作るA安全・安心・環境を考慮した製品を開発、サービスして市場に提供するBガスと空調と住設3部門を統合して、一本化していくC海外事業を立ち上げ、現場力を強め、明るく、楽しく見える化して、事業運営をしていく―としたが、「この予想はそう甘くなく、事業の統合化も難しい局面にきている」と説明。「ガス部門は、独立で将来に向かって新商品をリアルに出していくことで事業運営できるが、環境と住設である太陽熱部門は、改めて新商品をタイミング良く出していかないと事業化が非常に難しい。また、太陽とガスの組み合わせ、太陽と空調システムとの連動を考えていかなければ、将来の生き残りはないのではないか」と見解を述べた。(詳細はプロパン産業新聞2009年3月31日付で)
JLPA・石井宏治会長の旭日中綬章 受章祝賀会
 日本エルピーガスプラント協会(JLPA)は24日、東京・千代田区の日本工業倶楽部で「石井宏治さん・旭日中綬章 受章祝賀の集い」を開催した。
 石井氏は昭和56年から日本エルピーガスプラント協会の会長として、LPガス業界のみならず、広範囲な公職・民間団体の役職を歴任、現在も第一線で活躍している。今回の受章は永年にわたる産業振興功労及び多方面の幅広い社会活動が高く評価されたもので、平成2年紫綬褒章、15年藍綬褒章に続き、平成20年秋の叙勲で「旭日中綬章」受章の栄に浴された。
 祝賀会は、山田豊JLPA副会長のあいさつに始まり、発起人代表の椎名武雄日本アイ・ビー・エム相談役が石井氏との関係をユーモアたっぷりの表現で紹介。
 来賓あいさつでは、薦田康久経産省原子力安全・保安院院長に続き、久内幸二郎日本LPガス団体協議会会長が、それぞれ石井氏の総合資源エネルギー調査会高圧ガス及び火薬類保安分科会委員としての活躍、LPガスプラント・LPガスタンクローリの自主保安、JLPA基準作成など、功績にふれた。
 また、石井氏の祖父石井太吉氏、岳父石井寛氏に続き親子3代連続叙勲という受章歴は稀有であると紹介された。
 作田頴治高圧ガス保安協会会長の乾杯の発声で祝宴に入り、謝辞を述べた石井氏は、親子3代にわたる受章の喜びを「祖父、父と会ったときに何と言われるか不安であったが、この受章で仲間入りができホッとした」と感想を述べた。(詳細はプロパン産業新聞2009年3月31日付で)
パロマ東北支店09年販売方針 他燃料に打ち勝つ“ガス化”推進、「顔の見える営業」を展開
 パロマ東北支店(仙台市、星憲二支店長)は24日、仙台市のホテルモントレ仙台で「09年度パロマ東北支店販売方針説明会」を開催した。
 冒頭あいさつした、米澤英一常務は、全社的に取り組む重要事項として「信頼回復への一層の取り組み強化」をあげ、3年前の事故の教訓を風化させないため、事故発生を受けて、調査点検を開始した3年前の7月14日を「パロマ製品安全の日」と定め、また7月を「製品安全月間」とし、社長を含めた全社員が製品安全のための研修を受け、「技術で社会に貢献するパロマの復活」を図っていくとした。
 また、販売方針を説明した宇都宮浩販売部長は、重点方針として@Siセンサーコンロの販売強化Aエコジョーズのデファクトスタンダード化Bストック経年商品の取り替え推進C販売促進支援―の4項目をあげ、今年度は「ガスのよさ、再発見。」をテーマに全国10カ所でパロマフェアを開催すると報告した。
 星支店長は、東北支店の方針として@他燃料に打ち勝つためのガス化推進(エコジョーズによる燃転、業務用給湯器のエコジョーズ化、IH対策としてガラストップ、両面焼の推進)A不燃防無器具取り替え・経年器具取り替え推進(不燃防装置の付いていない開放式・CF式・半密閉式の取り替え推進、経年器具から高効率(エコ)・高機能商品への取り替え推進)B地域戦略による販売促進支援を実施していくとした。(詳細はプロパン産業新聞2009年3月31日付で)
広島ガスグループ 中四国初の業務用ショールームをオープン
 広島ガスグループ(広島市)は13日、広島県海田町に業務用厨房ショールーム「BLUE LABO.(ブルー・ラボ)」をオープンした。業務用における電化対策として、主に新築の業務用をターゲットにする。ガスの業務用ショールームは中四国地域では初めて。
 広島ガス技術研究所の2階を改装。ショールームは延べ床面積78平方bで、別室には40人収容のセミナールームもあり、各種セミナーや展示会にも利用できる。
 コンセプトは「今いちばん理想の厨房がわかる」。ACT(体験して知る)、TREND(主流を知る)、NEWS(最新を知る)の3つからアプローチして、目玉の「比較体感・回転釜」など8つの「C―POINT(快適厨房づくり)」のポイントを提案する。
 「比較体感・回転釜」は、サーモグラフィを利用しながら、最新型の低輻射回転釜(服部工業製)で涼しく快適な厨房が実現できることを、従来の回転釜と比較実演する。(詳細はプロパン産業新聞2009年3月31日付で)
愛・三・岐Gライン21年度計画 消費者招待型SRツアーを企画
 愛知・岐阜・三重の東海3県のエルピーガス協会、簡ガス協東海支部、東邦ガスで構成する「愛・三・岐Gライン」はこのほど、20年度の活動内容を総括し、21年度の活動計画を策定した。Gラインのさらなる認知度向上を目指し、21年度は「消費者招待型ショールームツアー」などを実施する。
 これらの実績を踏まえ21年度の活動は@恒例の行事に加え、中央(ウィズガスCLUB)主催の活動への積極的な参加A消費者招待型ショールームツアーの実施Bセミナー、ショールーム、展示ブース見学を同時に行う合同イベントの開催C他地区のGラインとの情報交換活動の推進―の4点を柱に据えた。
 このなかでAは、20年度に事業者向けの見学会を実施したが、21年度は県協各支部などが消費者をショールームに招待するバスツアーなどを実施するほか、Gライン事務局(東邦ガス営業計画部)でも、消費者団体などに直接働きかけ、動員する計画である。
 また、Gラインの活動活性化を図るため、今年9月に開催が予定されているBの合同イベントで、20年度のキャンペーン事業の優秀販売店を、Gラインとして表彰する。(詳細はプロパン産業新聞2009年3月31日付で)
〜低炭素社会の切り札・エネファーム〜 初期需要創出で大量生産へ
平成20年度大規模実証事業報告会 新日石、東京ガス、大阪ガスの報告から〜
 新エネルギー財団(秋山収会長)は10日、東京・大手町の経団連会館で「平成20年度定置用燃料電池大規模実証事業」報告会を開催した。17年度から20年度まで4カ年計画で実施されてきた同事業。全国各地の家庭に3307台を設置し、実使用条件下の運転データを取得。市場創出段階における民間技術レベル及び問題点を把握し、商用化に必要な技術課題を抽出し、市場導入の基盤形成を図ってきた。5月からいよいよ一般発売される家庭用燃料電池「エネファーム」は、低炭素社会への切り札、ガス業界の救世主とも言われる商品だ。初期需要創出に向け、経済産業省は来年度から購入費用の一部を助成(補助上限額140万円)する。普及促進の課題となるコスト低減に際しては、早期市場創出による大量生産だ。耐久性・信頼性に加え、導入メリットのあるコストの実現がカギとなる。
 エネルギー事業者などの報告内容は次の通り。(詳細はプロパン産業新聞2009年3月31日付で)
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