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◆プロパン産業新聞 2008年7月8日・第2414号
エネファーム+ソーラー発電 ENEOS「わが家で創エネ」新プロジェクト発足 住宅用総合エネシステム、横浜の住宅で実証テスト
 新日本石油(西尾進路社長)は6月30日、環境性と快適性、経済性を兼ね備えた「住宅用総合エネルギーシステム」の開発・実証に着手し、その事業化に向けて「ENEOS わが家で創エネ」プロジェクトを発足したと発表した。
 当日は、東京・千代田区のパレスホテルで西尾社長、中村雅仁常務らが記者会見を行い、ミサワホーム総合研究所やNECなどと、燃料電池と太陽光発電などを組み合わせた次世代型システムの開発について、プロジェクト内容を説明した。
 具体的には、住宅設計・エネルギー管理・エネルギー機器の各専門家の協力を得ながら、横浜市に建設する住宅(2階建約150平方b)に、@家庭用燃料電池システム「エネファーム」、潜熱回収型石油給湯器「エコフィール」などの高効率石油・ガス機器A太陽光発電、太陽熱温水器などの自然エネルギー機器B住宅内のエネルギー機器や家電機器のエネルギー使用状況の見える化や制御を行う「HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)」等を設置し、使用環境に応じた各種エネルギー機器の効果的な組み合わせと、その最適な利用方法(生活者の省エネ行動)を検証する。
 実証住宅では、高断熱・高気密化による住宅性能の向上、高効率石油・ガス機器の利用及び生活者の省エネ行動の実践により、CO2排出量を1990年比50%削減し、さらには太陽光発電等によるエネルギーの創出により、実質的なカーボンフリーを目指すものだ。
 プロジェクトには、住宅関連では、住宅設計・データ解析に小泉アトリエ、東京大学前真之準教授研究室、エネルギーシステムコンルティングに資源総合システム、住宅性能評価にミサワホーム総合研究所が参画。一方、エネルギー機器関連では、燃料電池をENEOSセルテック、HEMSは日本電気、給湯器はノーリツ、長府製作所、サンポットが担当する。
 新システムは、燃料電池ではカバーできない各電源を効率よく制御することで、ほぼ全量を供給できるとしており、価格は機器本体を含め70〜200万円を想定、10年度の発売を予定している。
 エネファームは、高い環境性から民生分野の温暖化対策の切り札として期待されており、LPガス業界にとっても救世主とも言われる。これまで、市場投入に向け政府の定置用燃料電池大規模実証事業など準備を進めており、来年度からの本格販売を前に、太陽光発電と組み合わせたW発電システムなどは、新たな商材として注目が集まっている。(詳細はプロパン産業新聞2008年7月8日付で)
新エネ部会が緊急提言「石油・ガス事業者にも新エネ導入義務を」
 総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会(柏木孝夫部会長)は、第26回会合で「新エネルギー政策の新たな方向性」とした緊急提言をまとめ、現在、パブリックコメントにかけている。
 提言の基本的な考え方は、資源の少ない我が国として、ハイテクやものつくりといった強みを生かして新エネルギーの導入拡大を図るべきとし、「太陽電池や蓄電池等の技術を生かして太陽光社会を世界に先駆けて構築する」と明記した。
 提言の全体の方向性は@住宅用太陽光発電の抜本的拡大A電力会社によるメガソーラー発電B電力業界のコスト費用負担の在り方C石油・ガス事業分野での導入義務創設Dグリーン電力証書の抜本的拡大―など。
 また、石油・ガス分野は最終エネルギー消費の6割を占めることから、新エネルギーの導入促進が必要である。供給事業者に対して、バイオ燃料、バイオガス、太陽熱、未利用熱、水素等の導入を促す(目標量が設定できる場合には設定する)法制度等の創設を検討すべきとし、来年にも法案提出を目指す。
 太陽光発電については、国の補助事業が05年度に終了して以降、導入が失速したため、国として改めて思い切った支援措置が必要とした。今後、住宅用太陽光発電の補助制度復活で、コスト面からも補助金支給が普及への鍵となる。(詳細はプロパン産業新聞2008年7月8日付で)
資源エネ調保安部会、原因究明へ事故分析WGを設置
 総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会(部会長・村上陽一郎国際基督大大学院教授)は6月25日に会合を開き、近年増加傾向にあるガス分野の事故低減策を検討する産業事故分析・対策共同ワーキンググループを設置することを決めた。委員には学識経験者や関係機関、消費者など約10人で構成し、今月中にも会合を開く予定だ。
 今後、関係者からのヒアリングを中心に、事故に至った経緯や根本原因を検証。抽出した課題を分析し、保安向上に向けた投資の在り方、技術・経験の確保などの対応策を検討する方針。(詳細はプロパン産業新聞2008年7月8日付で)
地域と共に生きる遠藤商事 創業80周年記念式典 お客さま第一、愛される企業に
遠藤靖彦社長 遠藤栄次郎会長
 昭和3年4月、山形市宮町大通りに遠藤油店として産声をあげ、80周年を迎えた遠藤商事(山形市、遠藤靖彦社長)は1日、山形市荒楯町のパレスグランデールで記念式典を開催した。
 冒頭あいさつした遠藤社長は、80周年を迎えることができたことは皆さんのおかげであると謝辞を述べ、「創業50周年時に現会長が、山形の地に生まれ、山形の地にはぐくまれ、これからも山形の地にしっかりと根をおろして地域に密着した活動を続けて、山形のためになる、そして山形になくてはならない企業として真心をこめて仕事にあたり、皆さんに愛される企業体として、大きくはばたいていく、とあいさつしたが、これは変わることのない当社の目指す方向である。この地に根ざす企業として、社員、役員一同、これからの100周年に向けて努力していく」と決意を語った。
 来賓としてあいさつした木村彌一コスモ石油社長は、遠藤商事との取り引きは、丸善石油時代の昭和32年に特約店となったことから始まったと当時を振り返り、「原油の高騰など石油産業は厳しい状況だが、御社は“人にやさしく自然を大切に”をスローガンに、多くの方々に絶大な信頼を得ている。これからも力強く発展されると確信しており、当社も長いパートナーシップを大切にして積極的に協力していく」と祝辞を述べた。
 また、遠藤栄次郎会長は、「CSR、お客さま第一主義を念頭に置いて、これまで事業を実施してきた。80周年を迎えることができたのも、皆さまのおかげであるという気持ちで、社会貢献活動をこれからも実施していく」としたうえで、「役員、社員の一人ひとりの心が一つになって、皆さま方をおもてなしするという心をしっかりと持ち続け、次の90、100周年に向け歩んで行きたい」とあいさつした。
 なお、平成7年に発足した(財)エンドー学事振興会では、これまで78団体、約3000万円を支援しており、当日は支援先である富沢学園城北高等学校女子駅伝チーム、県立谷地高校カヌー部からビデオメッセージが届けられた。
 また、80周年記念事業として日本赤十字社、山形県交通安全母の会連合会、山形商工会議所に対して総額800万円を寄付し当日、代表者に贈呈された。(詳細はプロパン産業新聞2008年7月8日付で)
アストモス 08年の活動方針 「3つのお届け宣言」を展開
 アストモスエネルギー(東京、久内幸二郎社長)は、6月24日に開催した「アストモスグランプリ2007」表彰式の場で、08年度の活動方針を発表、「エコアクション2008アストモスガス 3つの宣言」について、概要を発表した。(前号で一部既報)
 その骨子は、『資源価格高騰への対応』『環境負荷低減への対応』『販売力の強化・人材育成』の活動提案であり、お客さまへの3つの宣言である。
 @「資源価格高騰への対応」は、コスト高への素早い対応とお客さまに分かりやすく伝え、理解していただくことである。アストモスの関係子会社では、料金の透明性の観点から「原料費調整制度」を導入してきた。この制度の導入により、収益改善を可能とし、LPG総合管理システム「ガステージ」により管理できるようにしている。今後、さらにお客さまに選ばれる新料金メニューも作り上げていくとした。
 A「環境問題への対応」は、札幌で開催の環境総合展へ出展し大きな反響を得た。お客さまの環境貢献ニーズに応える省エネ機器、高効率機器の販売に取り組んでいく。アストモスグランプリ07で、アストモスグループの活動が環境貢献した数値は、ガラストップこんろ1万1482台(CO2削減量604d)、エコジョーズ4417台(同1003d)、GHP6044馬力(同2158d)の合計3765dに達し、そのCO2削減効果は杉の木269万本の吸収量に匹敵する。
 これら省エネ・高効率機器の販売を通じて、「安心」「感動」「エコバリュー」をお届けするという「3つの宣言」を行っていく。
 B「販売力の強化・人材育成」については、グランプリ2008の実績を上げること、セキュリティサービス活動などグループ活動の推進、研修センターの設立などに取り組んでいくとしている。(詳細はプロパン産業新聞2008年7月8日付で)
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