TOPページへ⇒
ニュースのページへ⇒
◆プロパン産業新聞 2008年7月1日・第2413号
家庭用燃料電池 統一ネーム「エネファーム」に決まる
 09年から普及段階に入る家庭用燃料電池(LPガス、都市ガス、灯油焚き)の研究開発を続けている「燃料電池実用化推進協議会」(FCCJ、西室泰三会長=東芝相談役)は6月25日、東京・港区のホテル日航東京で家庭用燃料電池の統一ネーミング発表会を開催した。当日発表された名称は、自分のエネルギーを自分でつくるとのイメージを表現し、「エネファーム(FARM=農場)」と命名、広く国民のみならず世界に向け認知度向上を目指すとした。
 家庭用燃料電池は、その高い環境性から民生部門の温暖化対策の切り札として期待されており、国の支援のもと、システムメーカー、素材メーカー、エネルギー事業者などが協力して研究開発を進めきた。
 国は99年に「ミレニアムプロジェクト」を発表したが、このなかで燃料電池が「地球温暖化防止のための次世代技術」と認め、その開発・導入の口火を切った。01年には今回発表した団体「FCCJ」を設立、02年から定置用燃料電池導入に向けた研究・開発、実証事業が始められた。02年には小泉首相が「次代を開く鍵」と実用化を促す施政方針を発表、05年には大規模実証事業がスタートしている。
 07年には、安倍首相が「クールアース50(美しい星50)」実現のためCO2大幅削減を可能とする21のエネルギー革新技術を選定し、このなかに定置用燃料電池・燃料電池自動車を選定した。
 08年には福田首相の施政方針演説「低炭素社会への転換」のなかで、燃料電池の実用化加速も訴えている。
 一方、大規模実証事業ではNEF(新エネルギー財団)の普及活動により、05〜08年の4カ年間で全国に3307サイトの実機運転が行われるまでになり、09年から本格販売をスタートさせるところまで来ている。
 まだ、普及には一層の性能向上や低コスト化などの共通課題があるものの、2010年以降普及段階に入り、2020年以降本格普及時代に入るというシナリオが描かれている。
 7日から始まる北海道洞爺湖サミットでは、国際メディアセンターに隣接する形で、経産省主催で設置するゼロエミッションハウス内に、家庭用燃料電池の実機運転コーナーを設置、「足湯コーナー」への給湯と自家発電のデモを行う。
 「エネファーム」の命名では、水素と酸素から電気をつくることと、水と大地で農作物をつくることの相似点からイメージし、農場を冠した。
 当日は、経産省資源エネ庁をはじめ、システムメーカー、素材メーカー、エネルギー事業者なども顔をそろえ、5社の実機も展示された。(詳細はプロパン産業新聞2008年7月1日付で)
環境にやさしいLPガス アストモスがPR
 アストモスエネルギー(東京、久内幸二郎社長)は、6月19日〜21日の3日間、札幌市の札幌ドームで開催された「北海道洞爺湖サミット記念環境総合展2008」に、日本LPガス団体協議会の協賛を受けて、環境にやさしいLPガスを紹介する8小間の展示ブースを設営、来場客の注目を集めた。
 同社の展示ブースは、札幌ドーム屋内にあるメーン会場のアリーナ会場入口正面に設置され、出光興産の展示ブースと背中合わせで開設された。テーマゾーンは「バイオマス・新エネルギー・省エネルギー」のコーナーで、広い会場にひときわ目立つアストモスエネルギーの社名、ロゴマークが掲げられた。
 同社の展示コーナーでは、「じょうずに未来へ。アストモスエネルギー」のキャッチスローガンのもと、LPガスは地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量が少なく、環境にやさしいエネルギーであること、全国約2600万世帯の家庭に供給され、さまざまな用途に使われていることを展示パネルや、来場者とのクイズ形式によるトークショーでアピールするなどの演出で人気を博した。
 世界のLPGタンカー100隻のうち、同社が20隻を保有・運航していること。安全性に優れ、災害にも素早い復旧ができることなど、LPガスの特性や同社のポジションについて、わかりやすく紹介した。
 さらに、洞爺湖サミットの会場となる「ザ・ウインザーホテル洞爺リゾート&スパ」では、LPガスが使われていることなど、さまざまな角度から来場客に訴えた。
 屋外展示ゾーンでは、LPGハイブリッド自動車「プリウスLPGハイブリッド」の展示試乗会も行った。(詳細はプロパン産業新聞2008年7月1日付で)
「エネサンスグループ」船出
 昭和シェル石油の100%子会社・昭石ガスと、住友商事の100%子会社である住商エルピーガス・ホールディングスの合併による新会社「エネサンスホールディングス」(東京、吉岡勉社長)が1日付けで誕生し、業務をスタートさせた。
 新社名のエネサンスとは、新たなエネルギーの形を未来に向けて、常に創造し続けていく姿を、「エネルギー」と「ルネッサンス」という2つの言葉の組み合わせにより表現した。
 また、明るい笑顔(Smile)で安全(Safety)とサービス(Service)をお客さまの住まいにお届けしたいという想いをenessanceの中心の2つの「ss」に込めたもの。
 本店所在地は東京都港区浜松町1丁目29番6号浜松町セントラルビル。資本金1億1580万円(出資比率=昭和シェル51%、住友商事49%)、グループ従業員:約1350人、グループ売上高:約1000億円、グループ総資産:約345億円(08年3月末想定)。
 役員は、代表取締役会長に岡田昇氏(住商エルピーガス・ホールディングス社長)、同社長に吉岡勉氏(昭石ガス社長)が就任。(詳細はプロパン産業新聞2008年7月1日付で)
液石保安課課長に北沢信幸氏
北沢信幸課長
 「安全、安心をキーワードに、保安行政を進めていきたい」と6月24日付けで、原子力安全・保安院液化石油ガス保安課長に就任した北沢信幸氏。
 エネルギー関係の部署では、平成3年2月〜5年7月まで資源エネルギー庁石油部開発課統括班統括係長としてLNGなどの開発を担当。平成5年7月〜7年1月まで、通商政策局欧州アフリカ中東課中東アフリカ室市場専門官として、中東湾岸諸国を担当。産ガス国の石油が枯渇した場合の石油以外のエネルギーの調査や、消費国として中東への具体的な技術供与関係を担当した。
「保安行政は初めてなので、新たな視点から対応していきたい」と話す。
 【北沢信幸(きたざわ・のぶゆき)課長の略歴】昭和29年1月2日生まれ、54歳。昭和52年4月日本国有鉄道採用(名古屋鉄道管理局総務部人事課)、63年7月生活産業局文化用品課総括班調整係長採用、平成3年2月資源エネルギー庁石油部開発課総括班総括係長、5年7月通商政策局欧州アフリカ中東課中東アフリカ室市場専門官、7年1月通商政策局総務課渉外専門職、7年6月大臣官房秘書課事務次官付主任、10年5月外務省在ニュー・ヨーク日本国総領事館領事、13年5月商務情報政策局流通産業課長補佐、15年7月独立行政法人情報処理推進機構総務部長、18年7月東北経済産業局総務企画部長(詳細はプロパン産業新聞2008年7月1日付で)
「オール電化に負けるエネルギーではない」 退任の前液石保安課長・志方茂氏、業界にエール
 2年8カ月間、LPガス保安行政に携わって、最後までさまざまな案件が山積し、一言で振り返る余裕がない。現在、保安課では事故増加の根本的な原因を究明し、LPガス業界全体に必要な対策を検討している。また、LPガス法における諸制度見直し検討会で抽出し、質量販売などの各課題について改正に向けた諸手続きを進めているところだ。
 約50年を迎えるLPガス業界は、その成長路線に、あぐらをかいていたのではないかと感じている。拡大路線のままの気持ちで、成熟時に競合エネルギーへの対応を疎かにしたのでは?実害として、オール電化攻勢や事故の社会問題化などで、ようやく動き出した感がある。 
 LPガスは安全性の部分をしっかりやれば、利便性、環境性でも負けるエネルギーではないと思っている。また、若い人をターゲットにガラストップなどの商材をうまくミックスして提案すれば、全体的なコストを見ても、オール電化には絶対負けない。是非、保安の最終責任は販売事業者にあるということを肝に銘じ、LPガスの特長を生かして業界を発展させていただきたい。(詳細はプロパン産業新聞2008年7月1日付で)
伊藤忠エネクスHL関西、シナネン関西、ダイネン 「やっぱりガスだね !」 3社対抗キャンペーン決起大会
 伊藤忠エネクスホームライフ関西(大阪市、長野政明社長)、シナネン関西支店(増田哲彦執行役員支店長)、ダイネン(兵庫県姫路市、早原勝正社長)は6月18日、大阪市の新大阪第一生命ビルで関西地区3社対抗の「やっぱりガスだね!」キャンペーン決起大会を開催、メーカー担当者をあわせ35人が出席した。
 同キャンペーンは、関西地区におけるオール電化対策と環境問題への取り組みとして過去5年間にわたって実施しているもので、高機能こんろ、省エネ給湯器エコジョーズの2商品で行う。期間は6月1日から9月30日まで。
 販売目標は、3社合計で高機能こんろが約3144台(昨年実績3167台)、エコジョーズは前年実績788台から約3割増となる1044台とした。
 長野社長はあいさつで「今回は、原点回帰のつもりで真剣に取り組んでいただきたい。お互いのノウハウを分かち合い、大成果を収めたい」と述べた。
 増田支店長は「目標を超えるように成果を期待して、頑張って取り組みたい」とした。
 早原大輔ダイネン取締役営業部長は、「キャンペーンに備えてメーカーの協力を得て勉強会も開いた。各メーカーの素晴らしい商品を普及させるために努力したい」と述べた。
 なお、昨年実績は、高機能こんろ、エコジョーズで、シナネン関西支店が1881台と297台、伊藤忠エネクスHL関西が944台と296台、ダイネンが342台と195台であった。(詳細はプロパン産業新聞2008年7月1日付で)
TOPページへ⇒
ニュースのページへ⇒