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◆プロパン産業新聞 2008年5月20日・第2406号
3団体統合へ準備 満場一致で決議 全卸協総会
牧野明次氏 米田正幸氏 川本宜彦氏
 全国LPガス卸売協会(牧野明次会長)は14日、東京・港区の虎ノ門パストラルで第28回定時総会・懇親会を開催した。総会議事では19年度事業報告、決算報告及び20年度事業計画案、収支予算案を原案通り承認したほか、日本エルピーガス連合会、全国エルピーガススタンド協会との三団体による統合について、全員の賛成で決議し、統合に向けた準備を進めるとした。
 懇親会であいさつした米田正幸副会長は、3団体統合に関して、「卸協では10年前から流通三団体を統合し、LPガス業界を一段と強くしなければならないとの提案が出ており、この10年間、統合について議論をしてきたが、本日、総会において皆さんの賛同を得た」と報告。「厳しい環境のなか、流通三団体が力を合わせて、流通の合理化、料金の透明化、災害への対応などにあたっていかなければならない」としたうえで、「今が統合する最も良い時期だと思っており、皆さんの支援をうけて、年末までには3団体が一つにまとまりたいと考えている」と話した。
 また、来賓あいさつで川本宜彦日本エルピーガス連合会会長は「3団体統合は20世紀末からの宿題だ。牧野卸協会長、米田スタ協会長から、統合しようじゃないかという言葉をいただいた。今回、卸協の総会で統合について賛同を得たことは大変心強い」としたうえで、「次の世代に何が残せるか、次世代へのメッセージとして、まだまだ道は険しいが、両会長のバックアップをいただいて、何としてもまとめなくてはいけない」と決意を示し、「都市ガス、電力の強力な団体と比べれば、3団体が肩を寄せ合ってもまだまだ及ばない所もあるが、共通の基盤、共通の意識、同じベクトルで検討することで、少なくとも競合エネルギーに負けない競争ができる」と話した。
 20年度の事業計画では@業界団体として一致団結し、政府、政界、さらには需要家などに対してシングルボイスを発する機能を発揮するALPガスの「安全」「安心」を確保する保安活動を卸売段階から小売段階まで一貫して対応するB災害時のライフラインとして、復旧が早いLPガスの災害時対応は業界全体でまとまって対応するC販売事業者に経営の健全化を目指した活動D電気など他のエネルギーとの競争に打ち勝つため、LPガス販売促進策活動などの実施Eさらなる「取引適正化・透明化」に努めるため、業界内のルール作りや指針の設定F環境に優しいLPガス「省エネ」「環境保全」活動を一致団結して実施する―などの7項目を柱に進める。(詳細はプロパン産業新聞2008年5月20日付で)
三井丸紅液化ガス 新社設立披露
 三井液化ガスと丸紅ガスエナジーが合併し、4月1日に発足した、三井丸紅液化ガス(佐藤雅一社長)が12日、東京・千代田区の帝国ホテルで会社設立披露を行い、特約店や取引先など、300人の関係者らが出席した。
 開会あいさつで佐藤社長は、「合併により、業界トップクラスの体制となり、リーディングカンパニーとしての責任感を強くしている。地球環境を守り、共に繁栄することが、我々の経営理念。厳しい環境下にあるLPガス事業において、皆さまの理解を深めつつ、より豊かな生活に寄与していきたい」と決意を述べるとともに、新生三井丸紅液化ガスの役員を紹介。会場は盛大な拍手でこれに応えた。
 来賓代表として祝辞を述べた清水燃料の清水保男社長は「非常に厳しい環境を、敢然と乗り切る覚悟を示されたものと期待します」、日東燃料工業の赤津弥智雄会長は「「立派な経営者、立派な社員で業界を引っ張り、電気・都市ガス・LPガス3社の競合を生き抜いてほしい」とそれぞれの立場からエールを贈った。(詳細はプロパン産業新聞2008年5月20日付で)
全国ミツウロコ会総会 「顧客の願いに応える」「正道」をテーマに活動
 ミツウロコの特約店販売店で組織する全国ミツウロコ会(田島晃平会長、ミツウロコ社長)は14日、東京・丸の内のパレスホテルで第41回定時総会を開催した。
 冒頭、あいさつに立った田島会長は、19年度はエネ間競争や本業のLPガス、石油製品を中心とした家庭用エネルギーにおいて、仕入れ価格が大幅に上昇するなど、収益を圧迫した、と昨年度の決算状況などを説明したうえで、「保安業務を充実させることにより、安全・安心でサービスレベルの向上を図ることが、お客さまに対しての、なによりのサービスであると感じている」とし、「今までの保安の考え方を一度白紙に戻し、お客さまの視点で一から作り直し、“保安のミツウロコ”と言われるよう、完璧な保安体制の確立に向け、全力を注いでいる」と、法令順守と保安確保を呼びかけた。
 また、昨年度の住宅着工数の落ち込み、オール電化攻勢について、「新築住宅のすべてをLPガス化するという意気込みで営業活動を推進していく」と決意を述べ、オール電化や厨房のIH化が進んでいる現状に対して、「一言でいうと、LPガスが選ばれていないということ。発想を切り替えないと、気がついたら、LPガスは半分になっているということになりかねない」と危機感を示した。
 さらに、LPガスが選択されるよう、お客さまの本当の要望を実現していかなければならないとし、「企業は、人間の幸せを実現するために存在しており、常にマーケットの変化に適応していけば、必ず生き残っていける。企業経営者はこの環境変化に、どう適応していくか大いに悩み、そしてそれが人間を成長させると考えている」と話した。
 議事では、19年度事業報告、収支決算、20年度事業計画案、収支予算案を審議し原案通り承認。今年度のテーマを、今こそ原点に立ち返る「正道」とし、重点推進活動として3つの項目をあげた。(詳細はプロパン産業新聞2008年5月20日付で)
TOKAI 新社長に槇田東京本社代表 中期計画達成へ 執行役員制度を導入
 TOKAI(静岡市、鴇田勝彦社長)は9日、平成20年3月期決算役員会を開催し、「定款の一部変更」と「執行役員制度の導入」並びに新社長に槇田尭代表取締役東京本社代表の就任と、鴇田勝彦社長の代表取締役副会長就任を決議した。役員人事等は6月27日の株主総会後の取締役会で正式決定される。
 定款変更では、アクア事業の拡大と事業展開並びに執行役員制度の導入が柱。とくに、静岡県焼津市に2月に完成した新データセンター「ブロードセンター」、3月に完成した「TOKAIアクア焼津工場」のインフラ投資を終えたことから、19年度を起点とする中期経営計画の達成を目指すため、経営体制のスリム化と取締役会の機能強化を目的にした執行役員制度導入を図ることにしたもの。
 19年度には、ガス(LPG、LNG、天然ガス)、情報(CATV、ブロードバンド)などの事業を展開し、需要家数が170万件となったことで、この需要家を基盤にアクア事業を展開し、業容の拡大及び収益向上の見通しが立ったとしている。
 これを機会に、中期経営計画(3カ年計画)達成のため、槇田尭代表取締役が社長(COO)に就任、営業の指揮を執る。また、執行役員制度を導入し、現行24人の取締役を12人とし、戦略・戦術の決定をスムーズに行い、強力に事業を推進していくとした。鴇田勝彦社長は代表権のある副会長に就任、東京駐在で新規事業の構築及びグローバル化を推進する。(詳細はプロパン産業新聞2008年5月20日付で)
安全機能だけではないSiコンロ ガスの高火力が生かせる「センサー解除機能」
左がセンサー解除で調理したギンナン、右は通常での調理。センサー解除により美味しそうな焼き目がついている
 10月からこんろ火災事故撲滅のため、ガスこんろが法制化され、調理油過熱防止装置と立ち消え安全装置が全バーナーに装備され、PSマーク表示される。全口センサー化について、近畿府県協会の勉強会で講師を務めている藤井美夫リンナイ関西支社研修センター営業主事に話を聞いた。
―全口センサー化について
 藤井 勉強会では、政令による規制内容と、あんしん高度化ガス機器普及開発研究会の「早切れ防止機能」、「消し忘れ消火機能」を説明し、とくにセンサーの働きを理解してもらうために実演を行っている。
 また、新しい機能となる「センサー解除」は、高温料理に適した使い方で、290℃で温調機能が働くが、センサー解除をしない250℃と比較実演し、ギンナンの焼き具合に大きく差が出るため、ガスの高火力という利点が生かせる機能として理解していただいている。
―IH調理器との安全性の比較では?
 藤井 ガスこんろの安全性は、全口センサー化によって、IH調理器よりも上回ったといえる。加えてIHは天板が高温になることから、火傷の問題がある。オールメタル対応機種でアルミ鍋を使うと、天板は250℃近くになり、高齢者向けとは思えない。
 展示会で行っている、ガスと電気の比較調理実演では、来場者の7割近い人がIHの天板が熱くなっていることを知らない。うっかり触って火傷する場合もあることから、比較実演は絶えず注意しながら進めている。
―面談でガスの良さを伝えるポイントは?
 藤井 ガスも電気も長短があることから、IH調理器のことを知り、例えば消費者からお手入れ性について聞かれれば、IHはお掃除がしやすいですが、ガスこんろも天板がガラストップになり、お掃除がしやすくなっています、と受け答えができるようにすることと思う。自らも比較実演でSiセンサーコンロの安全性をしっかりPRしていきたい。(詳細はプロパン産業新聞2008年5月20日付で)
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